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 Wollensak Cine Velostigmat 2in f1.5
 

Lens Data

Lens Unit

Lens Photo

製造年:1944年頃
レンズ構成:4群4枚 新式ペッツバール型


推定

Lens Impression

なんとも美しい漆黒のレンズというのが第一印象です。上記画像はライカSL2に装着していますが、M型ライカのブラックペイントに合わせるとさらにその美しさが光ります。

シリアル番号から第二次世界大戦中に製造されたと思われるとても珍しいシネレンズ。1インチのものは比較的目にする機会がありますが、2インチの個体は滅多にお目にかかる機会がありません。シネ用の50mmレンズは35mmフルサイズをカバーしないイメージサークルのものも多いのですが、このレンズは問題ありませんでした。

レンズ構成はWOLLENSAK社の公式な構成図がないので定かではありません。このスペックでこのような外観だと「ダブルガウス型」と思ってしまうのですが、同型なら5カ所ずつあるべき内部反射面数が、このレンズの場合前群・後群ともに4つしかありません。最前面のきつめの曲率、最後面の緩い曲率、ガラス曲面の反射光の動きが前後群で同一であることなどを勘案すると、レンズ構成はGoerz Celor型か、上図のような変形ペッツバール型ではないかと思われます。
Wollensak自体の特許などはいまのところ確認出来ておりません。推測ですが、1907年のZeissのMoritz von Rohrの特許(US873896)や、1927年KODAKのC.W.フレデリックとフレッド.E.アルトマンの特許(US1920337)などを参照したのではないでしょうか

描写は絞り開放ではかなりの暴れ方です。球面収差や色収差の影響で画像全体にハロとフレアが乗りますが、これは結構気持ちの良い乗り方ですね。周辺はそれ以外の収差も活躍して、ぐるぐるだけではない複雑な流れ方をします。これらも決して嫌味のあるものではなく、結構気に入りました。f2.8くらいまで絞り込むとかなり普通のレンズになるので、使い勝手もそれほど悪くないようです。


 Photos with Cine Velostigmat 2in f1.5
 
2020
Nogi Shrine
(乃木神社)

すべて絞り開放で撮影しましたので、ハロ・フレアの乗り方がよくわかると思います。遠景の撮影には厳しいですが、短距離や人物の撮影には面白い描写で働いてくれそうです。


2019
Furukawa Garden
(旧古川庭園)

このレンズの特性を踏まえて、1-2mくらいに中心の被写体を入れて撮影しました。f2-f2.8で撮影しているので、ハロの出方はすこし落ち着いています。一方、周辺の収差はこのくらいでは収まりません。背景が遠方になると結構目立ちますね。