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素人レンズ教室−その2 
望遠レンズとテレフォトタイプ、広角レンズとレトロフォーカスタイプの違い。



前回の教室で、「焦点距離」と「標準レンズ」の定義をしましたが、覚えておいででしょうか?

標準レンズは
35mmフィルムの対角線43mmと、見た目の遠近感の自然さという50mmという2種類の焦点距離の考え方がありますが、まあ幅をとって40mm-60mm程度と考えるのが妥当でしょうか。
通常はその標準レンズよりも焦点距離の長いレンズを「望遠レンズ」、短いレンズを「広角レンズ」と呼んでいますが、一部の文献では下記のテレフォトレンズを望遠(型)レンズと定義しているものもあります。ただ一般的には前者の整理のほうがわかりやすいし、妥当だと思います。

では、一方で望遠レンズと混同される「テレフォトレンズ」、広角レンズと混同される「レトロフォーカスタイプレンズ」というのはどのような定義なのでしょうか。


テレフォトレンズを図示すると下のようになります。
従来のレンズ設計で主点がレンズの内側に入ると焦点距離の長い望遠レンズの全長が非常に長くなり、重量も大きくなるという欠点を大幅に改良したレンズ構成といえます。

テレフォトタイプでの留意点は以下の通り。


 @テレフォトとはレンズ構成のタイプ名であり、「広角レンズにもテレフォトタイプ」があります。
 Aもちろん望遠レンズの中には「ガウスタイプ」や「トリプレット」などのものもあります。
 Bテレフォトはレンズ構成が左右対称ではないので、収差の補正が難しい。

次に、レトロフォーカスタイプを図示すると下のようになります。なんだテレフォトの逆じゃないかと思われるでしょうが、こちらはあくまで「バックフォーカス」と焦点距離の比較ですので、間違えませんように。一眼レフの普及に伴い、ミラーの可動スペースを確保するために考案されました。名前の由来は初めてこのタイプを実用化したアンジェニューAngenieux社の「レトロフォキュ」という固有名詞が一般化したものです。

レトロフォーカスタイプでの留意点は、


 @もちろん広角レンズにはビオゴンBiogonや、ホロゴンHologonのような対照型もありますが、レトロフォーカス
    のほうが周辺光量低下が少ないという利点があります。

 A一方で対称型でないことから、特に前面の大きな凹レンズによる歪曲収差の補正が大きな課題です。
    歪曲収差は特に近距離で大きく発生したので、それを解決するために、一部のレンズ群をピントにあわせて
    移動させる「フローティングシステム」が考案されました。

ではここで第二回の素人レンズ教室はおしまいです。