Dallmeyer SuperSix 2inch f1.9
 

Lens Data

Lens Unit

Lens Photo


・製造メーカー : Dallmeyer
・製造番号 : 327777
・設計者 : Bertram Langton
・製造年 : 1948
・特許番号 : GB746201(後期)
・特許申請日 : 11/03/1954
・レンズ構成 : 4群6枚 ダブルガウス構成
・重量 : 271g
・最小絞り値 : f12.5
・絞り枚数 : 14
・最短撮影距離 : 3.5ftだが3ft以下まで回る
・マウント : ライカスクリューマウント

Lens Impression

Dallmeyer Super-Six 50mmf1.9は英国Ilford社が発売したレンジファインダーカメラWitness用の標準レンズですとして供給されたものが有名ですが、ここでご紹介するレンズはオリジナルライカマウントのものです。
Witnessは1950年発売のカメラですが、ライカマウントのレンズは1933年1月11日付けの「Amateur Photographer」誌の新製品紹介に登場しておりますので、歴史的にはこちらのほうがはるかに古いものとなります。
(新製品紹介記事は(こちら)をクリックしてください。)
Witness用のレンズはマウント部がWitness用バヨネットと、ライカ用スクリューのダブル仕様になっておりますが、こちらのものは単一のライカスクリューマウントのみです。
レンズ構成は6枚構成で、ダブルガウスになっているようです。
Witness用のレンズはカメラともどもレンズ、販売された数は数百本程度と言われていますが、こちらのライカマウントの本数はよくわかっていません(かなり少数と思われます)。

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スーパーシックスは近代Dallmeyer社を代表する高性能レンズといってよいであろう。
35mmカメラ用としては、1947年に発表され50年代初頭から販売が始まったイルフォードの最高級35mmレンジファインダーカメラWitnessの標準レンズとして専用バヨネットとライカスクリューのダブルマウントで装着されたものが有名だが、今回取り上げるレンズのようにライカマウント純正のものもある。さらに中判用、ムービー用、映写用、工業用など多様な用途のものが市場に出回っている。

しかし開発は結構古く、1930年代の同社カタログには登場しているし、中にはライカII型用にライカスクリューマウントしかも距離計連動で製造された個体の画像が掲載されているカタログもある。
ライカII型の発売は1932年であり、翌1933年には後継でスロー付きのIII型が発売されていることから、おおよその年代の見当はつくだろう。

手元にある1940年前後のDallmeyer General Catalogには写真用、シネ用の両方のレンズが網羅されているが、その中で最も明るくクローズアップされているのが、「スーパーシックスf1.9」と「’スピード’アナスティグマートf1.5」である。
Kino Plasmatと同じレンズ構成で知られる後者は、現在ではSpeed Anastigmatと一体となったレンズ名で扱われるが、元々は様々な開放f値でライナップされていたCinematography用のAnastigmatレンズの最高速f1.5 'speed'バージョンという位置づけのレンズであったため、'Speed' Anastigmatと’ 'が付されていた。しかしこれは間もなくDallmeyer自身が’ ’を使わない使い方もしたのであまり意味は無くなってしまった。

スーパーシックスがなぜf1.5ではなくf1.9で設計されたのか、明確な理由はわからないが、開発当時の硝材やコーティングのない状況では、同社の基準に満足する結果が得られなかったのであろう。シネマレンズがトーキー撮影の都合上「明るさ第一」を求められ、また画面が動いていることからある程度の許容範囲を持てたであろうのに対し、プリントにしてじっくり観察する写真用レンズでは求められた開放画質が異なっていたのだろうということは推測できる。
そして、この時期、彼らはレンズ構成を大幅に見直したf1.5の新鋭レンズ「Septac」セプタックを開発中であり、Photographのトップレンズの交代が現実になりつつあったのである。

しかし、セプタックが発売された後においても、Dallmeyer写真用レンズの代表選手がスーパーシックスであったことは変わりがない。セプタックはそれほど売れず、レンズのバリエーション、応用範囲すべてでスーパーシックスが上回る状況は変化しなかった。
このスーパーシックスが当時どこで作られていたのかを示す明確な資料は見当たらない。同社は専用のレンズ工場をロンドン北西部のWillesdenに保持しており、そこで作られた可能性も高い。そうするとこのライカマウントのスーパーシックスは「生粋のロンドンっ子」レンズということになるのだろう。

インターネットでオークションサイトやカメラショップサイトを見ると様々な焦点距離のDallmeyerレンズが見られるようになった。ライカ用と銘打った個体も多くあるが、そのほとんどはのちのマウント改造品であり、オリジナルのライカマウントのものはめったに見られない。

実は同社の純正ライカマウントレンズというのは非常に少なく、例えばWittnessカメラ用レンズはオリジナルでライカスクリューマウントに装着できるが、いわゆるWittnessマウントとのダブルマウントが適合しているものである。
純粋にライカ用に製造されたものは、このSuper Six 2inch , Dallac 8.5cm f2 , Dalrac 13.5cm f4.5などと非常に限られており、発見したら多少の無理をしても確保しておくことをお勧めする。


 Photos with Dallmeyer SuperSix 50mm
 
     
2017
Super Yosakoi
(スーパーよさこい)

「きちんと写ってほんわか滲む」
ダルマイヤー・スーパーシックスの描写を一言で表すと、こんな感じでしょうか?

パレードはキノ・プラズマート75mmで撮影したので、今回はあまりこのレンズでは枚数を撮影していないのですが、美しい女性たちのおかげで楽しい写真を取ることができましたし、スーパーシックスのすばらしさを確認できました。


'Neat precise along with warm blur'
To express the description in a word, is it like this?

As I took photos of parade with Kino Plasmat 75mm, I did not take so much photos with this lens, but thanks to the beautiful ladies, I could take pleasant photos. And at the same time I could confirm how wonderful this lens is.

2015
Yono Taisho-Jidai matsuri
(与野大正時代祭り)
 

大好きな与野大正時代祭り。いくつかのレンズを持参しますが、今回はスーパーシックスでの作例をご紹介します。ダルマイヤー・スーパーシックスはオールドレンズの標準レンズの代表作として非常に強い人気を保っており、マーケットでもかなり高値で取引されています。レンズ構成は4群6枚のシンプルな変形ダブルガウス型ですが、独特のソフトで優しい描写を示します。
祭りでは多くの方に写真を撮らせていただきましたが、皆さんとても気軽に応じていただき、ありがとうございました。

最近の自分の嗜好に従い、かなり淡い色合いでRAW現像をしております。多少はレトロな雰囲気が出せているとよいのですが。


I visited my favorite Yono Taisho-JIdai Matsuri with several lenses. This time, Il show some photos taken with Dallmeyer Super-Six 2 inchf1.9. Dallmeyer Super-Six have been kept its reputation as the representative of old standard focal lens.
The lens composition is simple Modified Double Gauss of 4group 6lens which shows a little softness and tenderness.
I thank to everybody who shows their hospitarity to allowed me to take their photos.

I developed these Raw photos with a little pale taste in accordance with my recent preference.


2014
Bon dance festival with Leica M-P
(ライカM-Pで盆踊り)
 

日本発売前にライカM−Pが手元に届いたので、とりあえずSuper-Sixを装着して近所の盆踊りで試写しました。説明書も読まないままでしたが、やはり以前使用していたM−9Pとはかなり使い勝手が異なっていて、使用中にかなり戸惑いました。
CCDからCMOSに変更された受光素子による描写の大きな差異は感じられませんでしたが、M−Pは、M9−Pよりも原色が抑えられた落ち着いた描写ながら、重厚感は増しているような感覚を持ちました。
盆踊りはすべて開放です。運河の写真は1枚目が開放、2枚目がf8.0ですので、ぜひ比べてみてください。


I got Leica M-P digital before starting sales in Japan, so I just took it out with Dallmeyer Super-six  5cm f1.9 lens to try at Bon dance. near home. I was a little confused to use M-P without reading the instructin manual because some functions are very different from M9-P.
I could not feel a big differnce of description between M-P's CMOS and M9-P's CCD, but the description of M-P shows more calm primary color and profound feeling at the same time.
The photos of Bon dance are at full aperture. The 1st photo of the Canal is at full aperture and at f8.0 on 2nd photo.


2008
Shaftesbury street
(シャフツベリー通り)

ロンドンでミュージカルを見るならこの通り。レミゼはじめ数多くの劇場が集まっています。道路の向かいは中華街、そしてレスター・スクエア、SOHOと、ロンドンの大繁華街が続いています。

If you want to watch Musicals, you should go to this avenue. Manu theaters gathered together including one shows Les Miserable. The opposite side of the road is the China Town and leads you to Leicester Square and SOHO which are London’s down town.

2008
The Seven Sisters & Rye
(セブンシスターズからライ)

逆光への弱さは相変わらずですが、絞り込むとかなり解消されるようです。今回は屋外での撮影が多かったため、絞った作例が多いですが、このレンズの真骨頂はやはり開放ですね。メインの被写体の柔らかな描写と、ソフトなボケ味は、特にぐるぐるもなく、非常に落ち着いた描写を示してくれます。
セブンシスターズはかなり有名な観光地ですが、中心の白い崖も良いのですが、そこにいたるまでの草原の約30分のウォーキングがいかにも英国らしく、非常に気に入りました。ライの町も非常に静かでしっとりとした町で、時間がゆったりと流れているように感じさせてくれます。

This lens is a little weak against the opposite lighting as before, but improves very much in closed aperture. Because I took mostly outside and most photos are in closed aperture, I personally think that the real ability of this lens comes up in full aperture. It shows tender expression of main subject and taste of bokeh is very soft without swirling pattern, which impresses the viewer quiet and stable.
The Seven Sisters is a very famous touristic place in south England. The Highlight there is high vertical white cliff which is very much spectacular, but what I liked very much is the walking path along surrounded green field and river from the Parking to the Cliff. The town of Rye is very calm town which made me feel the time runs slower than London.

2008
North Wales, Conwy
(北ウェールズ、コンウィ)

逆光には弱いようです(レンズも少し曇りがあるかも)が、非常に立体感のある写りを楽しませてくれます。開放ですとバックのボケはやや二線傾向ですね。ぐるぐるは見えません。
色のりも悪くないですね。
コンウィはウェールズの北端にある町ですが、13世紀にエドワード1世(映画「ブレイブハート」でロングシャンクというあだ名で、悪役として出てくるあの王様)がウェールズ攻略のために建設した城と城壁がほぼ完璧に残っている町です。ヨーロッパの多くの城は後に宮殿として整備しなおされたものが多いのですが、この城は内部は崩れていますが、構造はそのままで、まさに中世の王族の暮らしをたっぷりと想像させてくれます。近くには1000m級の山と国立公園もあり、非常に面白い町でした。

This lens is not so strong against the opposite lighting conditions ( It may have some haze inside glasses), but pleases me very much with three dimensional expression. The shape of Bokeh in back is a little double imaged two lines bokeh and I do not observe any swirling pattern. The color is not bad.
Conwy town locates at the northern end of Wales. It is famous with the castle and old wall remains perfectly which had been constructed by the King Edward 1st in 13th century (famous as the name of ‘long shank’ in the movie of ‘Brave Heart’). Many old castles are reconstructed or even renovated as the palace of later Kings and Queens, but this castle remains the internal structure as it was (of course, the interiors are all gone and some crumbled), which makes me imagine the life of medieval royals. There are high mountains around 1000m and a famous national park, I enjoyed very much.

2007
around SOHO, piccadilly
(ソーホーピカデリー界隈)

1-3枚目に見えるような開放時のソフトな描写がたまりません。でもソフトレンズと全く異なるのは、開放でも夜の街の光景のような場面ではハイライト部分の滲みはしっかり残した上で、シャドウはしっかりと出してくれる点です。これは滲みレンズのある意味典型と言っていいレンズですね。
もちろん絞れば驚くほどきっちりと描写してくれます。上段4-5枚目あたりはその良い例ではないでしょうか。

I like such soft description in full aperture shown in 1-3 photos. But the difference from ‘soft lens’ is that this lens describe shadow as shadow together with the blur on the highlight part in pictures taken at the corner of the street at night in full aperture. This seems the typical features of the Bokeh(Blur) lens. It shows surprisingly sharp description at closed aperture. 4-5 photos at the top row are such examples.

2007
Marylebone High Street
(メリルボーン通り)

冬日の弱弱しい光線とレンズのやわらかさがうまくマッチしますね。古いレンズだけあって、逆光気味になると少しフレアがでますが、これほどのレンズになると、これもレンズの味と言ってしまってよいのではないでしょうか。室内光で近距離で撮影するとまたさらにこのレンズの柔らかさが際立つようです。

A weak sun light of winter matches with the softness of this Super-Six lens expression. It shows some flare under opposite light conditions, however I can say this is also fine characteristic of such old vintage lens. The description becomes more soft taking photos in close distance of indoor light.

 
 
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